薫のメモ帳

私が学んだことをメモ帳がわりに

福沢諭吉

「痩我慢の説」を意訳する その12(最終回)

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 なお、今回が最終回である。 36 第三十二段落目を意訳する 前回の第三十一段落で榎本武揚の行為に関する論評が終わった。 残りはまとめの部…

「痩我慢の説」を意訳する その11

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 32 第二十八段落目を意訳する 最初は、第二十八段落を意訳する。 具体的には、「蓋氏の本心は、今日に至るまでもこの種の脱走士人を見捨て…

「痩我慢の説」を意訳する その10

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 と言いながら「私釈三国志」さが全然出せていない。 私の修行が足りないところであるが、修行中ということでご海容願いたい。 28 第二十四…

「痩我慢の説」を意訳する その9

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com ここまで「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳してきた。 今回も前回と同様、勝海舟への一連の論評について私が考えたことをまとめたい。 なお、前回のメモを公開したのは1月26日。 だいぶ期間が…

「痩我慢の説」を意訳する その8

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com ここまで「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳してきた。 今回は勝海舟への一連の論評について私が考えたことをまとめたい。 24 自己批判と隠棲の価値 福沢諭吉は「痩我慢」の美風を回復する手段…

「痩我慢の説」を意訳する その7

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 20 第十八段落を意訳する 今回は第十八段落から意訳する。 第十八段落は、「すなわち東洋諸国専制流の慣手段にして、」から、「愉快に世を…

「痩我慢の説」を意訳する その6

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 これまでは江戸城の無血開城について。 これにより「痩我慢」の美風がどうなったか、そして、美風をどう回復させるか、という話に移っていく…

「痩我慢の説」を意訳する その5

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 前回までが総論部分、今回から各論に入る。 11 第九段落を意訳する 今回は第九段落から意訳する。 第九段落というのは、「然に爰に遺憾なる…

「痩我慢の説」を意訳する その4

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 9 第七段落を意訳する 今回は第七段落から意訳する。 具体的には、「左れば瘠我慢の一主義は固より人の私情に出いずることにして、」から、…

「痩我慢の説」を意訳する その3

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 6 第四段落を意訳する 今回は第四段落から意訳する。 具体的には、「左れば自国の衰頽に際し、敵に対して固より勝算なき場合にても、」から…

「痩我慢の説」を意訳する その2

今回はこのシリーズの続き。 hiroringo.hatenablog.com 今回も「私釈三国志」風に「痩我慢の説」を意訳していく。 4 第二段落を意訳する 前回、第一段落を意訳したので、第二段落を意訳する。 具体的には、「すべてこれ人間の私情に生じたることにして」か…

「痩我慢の説」を意訳する その1

1 はじめに 「痩我慢の説」という福沢諭吉の文章がある。 www.aozora.gr.jp これを「意訳」してみようと思う。 この点、「意訳」であって「直訳」ではない。 私がイメージしているのは「私釈三国志風意訳」である。 (当然だが、私が「私釈三国志」の訳の形…