0 はじめに
令和の時代に入ってからの約3年間、私は「資格を取るための勉強」を行った。
そして、6個の資格を取得した(同種だが級やランクが異なるものもそれぞれ1つとカウントする)。
そこで、一連の行為について振り返ってみる。
1 目的
私の資格の勉強を行う最終目的は「資格の取得」それ自体ではない。
また、「取得した資格を使って金銭的利益を上げること」でもない。
私の最終目的はもっと内面的・主観的なものであり、それらを列挙すると次のようになる。
・勉強する習慣を身に着ける
・勉強の結果を一定の形に残す
・新しい分野について学習する
最重要目的は「勉強すること」・「学習する習慣を身に着けること」であった。
ただ、単に漠然と「勉強する」といって専門書を読むだけでは実感がわかない。
また、読んだものが身に着いているかも判断できない。
そこで、可視化できる形として「資格」という結果を求めることにした。
また、「できるなら今まで触れたことのない分野について勉強してみたい」とも考えていた。
そこで、特に分野にこだわらず興味を持った分野に挑戦することにした。
また、経済・会計との縁が薄いうえ、一度、これらの勉強をしたいと考えた。
そこで、経済・会計の資格に狙いを定めることにした。
2 取った資格1_簿記3級
最初に狙った資格は簿記3級である。
狙いを定めたときのポイントは「1つ目だから簡単そうであること」・「会計・経済との関連性があること」である。
実は、簿記3級の試験を受ける際、「できれば簿記2級の勉強もしてしまおう」と考えて簿記2級の試験の申込もした。
しかし、私はろくに勉強しなかった。
簿記3級に関する最低限の勉強しかせず、結局、簿記2級は敵前逃亡することになる。
3 取った資格2_簿記2級
簿記3級の次に狙った資格は簿記2級である。
狙いを定めたときのポイントは「会計・経済との関連性があること」・「簿記は2級まで取らないと意味がなさそう」・「敵前逃亡したけど、やはりちゃんと合格するまで勉強したい」である。
この点、一度敵前逃亡して「次こそは」と決心したにもかかわらず、簿記2級の勉強をあまりしなかった(商業簿記・工業簿記の教科書を読み、教科書に掲載されている演習問題を解くことはしたが)
そのため、試験に合格する自信は全くなかった。
しかし、「2回も敵前逃亡するのはさすがに・・・」と考え、試験を受けた。
自己採点の結果、「約68点で不合格」という感想を持つが、結果はギリギリ合格。
4 取った資格3_統計検定2級
簿記2級の資格を取った翌年、コビット・ナインティーンの影響などにより様々な資格試験が中止された。
また、簿記2級に合格して慢心したのか、体調が悪化したのか、「勉強しよう」という意欲がなくなった。
その関係で、簿記2級の資格を得て約1年間、私は資格の勉強を何もしなかった。
しかし、「このままではさすがにまずい」と考え、取れそうな資格に狙いを定めることにした。
選んだ資格は「統計検定2級」。
選んだポイントは「統計について一度勉強し直したい」・「大学教養レベルなら苦労するレベルではない」の2点。
この試験はCBT形式で受けたところ、初めてのPCを前にして受けた試験だったため、それにあわせるのに少し苦労した。
ただ、数学は私の得意とするところ、難なく合格した。
5 取った資格4_FP技能検定3級
統計検定2級を一蹴して、気をよくした私はFP技能検定3級に狙いを定めた。
狙った理由は「経済・会計の分野に属すること」・「3級はとっかかりとして取り組みやすいこと」の2点。
この点、私は試験直前までほとんど勉強しなかったが、一夜漬けの如く前日・前々日に勉強してなんとか合格する。
自己採点をして合格を確信した私は、「これで4つ、去年のノルマは達成した」とホッとする。
6 取った資格5_基本情報技術者
FP技能検定の3級の合格を確信して、4つの資格を取得した私は少しホッとした。
そして、次の狙いを「基本情報技術者」に定める。
ポイントは「IT技術者にとってとっかかりの資格であること」・「一度、IT関係の知識を一通り学びたい」の2点。
この点、この資格は秋に取る予定だった。
しかし、これまでの「直前まで勉強しない自分の態度」を見て、「CBT方式など日程が自由であればさっさと受けた方が良い」と考えた。
そこで、試験会場・試験時間等を調べて受験の申込をし、必要な勉強して試験を受け、無事に合格する。
7 取った資格6_FP技能検定2級
基本情報技術者の資格を取った私は「1年で2個なら、次の資格で今年のノルマ達成」と考える。
そして、今年の最後の資格としてFP技能検定2級に照準を定める。
狙った理由は「経済・会計の分野に属すること」・「3級はとっかかりとして取ったが、ちゃんと学ぶなら2級まで狙っておきたい」の2点。
この試験、直前の勉強だけで受かるような試験ではないと考えられる。
しかし、私は試験の1週間前くらいまで全く勉強しなかった。
また、直前の勉強だけでなんとか合格してしまった。
とすると、資格試験の合格ラインは私が考えているよりも相当低いのかもしれない。
8 感想
これらの資格は職業上の要請で受けた試験ではない。
また、不合格になったところで失うものがほとんどない。
つまり、これら一連の行為に対するデメリットはない。
他方、得られたものは大きかった。
会計に関する知識・経済に関する知識・統計に関する知識・ITに関する知識、これらをある程度広範囲に学べたのは大きい。
例えば、「基本情報技術者」の場合、ハードウェアからセキュリティ、マネジメントまで一通り勉強できた。
私は昔から「情報科学について一度勉強したい」と思っていたが、その目的を資格を取る形で果たせたのは非常によかった。
あと、「資格試験のハードルは思ったより高くないな」との感想を持った。
FP技能検定2級と簿記2級は「この程度の勉強で受かるのか」という程度しか勉強しなかった。
確かに、無勉強で受かったわけではない。
教科書は最初から最後まで読んだし、演習問題もそこそこやった。
しかし、両方とも「過去問を何年分解いて完璧にした」というレベルで、言い換えれば、高校や大学の受験勉強や司法試験と比較すれば真面目にやってない。
大学受験等のレベルで考えれば、両試験は合格していなかっただろう。
しかし、結果は合格。
ならば、「私が想定しているハードルが高すぎた」ということになる。
つまり、「『資格に受かったから云々』と言えることはない」としても、『試験に受からなかったからどうこう』とは言える」という感想はもった。
それから、勉強する習慣については「身に着いた」とは言い難い。
どの資格についても1カ月程度のスパンで継続的に学習して合格したわけではないのだから。
しかし、「一気にガーっとやってしまう」ことは今でも可能であることには気付けた。
そして、「継続的に何かをやる」のではなくて「一気に何かをする」という傾向をうまく活用することが大事と言うことに気付いた。
これからはその方向で考えていく。
9 これから
とりあえず、私が学びたいことはまだまだあるので、それにあわせて資格の勉強もやっていく予定である。
また、今後の私の活動について「『一気にやる』ことの回数を増やす、つまり、回転を速める」ことについても色々と考えていきたい。
とりあえず、来年取ろうと思っている資格は次かな。
もちろん全部狙っていないが。
・数学検定1級
・統計検定1級
・英語関係(トーイックか英検1級か)